郵政民営化の大罪

■真価が問われる 原口一博総務相と亀井静香担当相 横田 一郵政民営化見直しは、国民新党のゴリ押しではない。民主党と過去一年間にわたり議論を重ねた結果だった。原口、亀井両大臣は、民営化利権にむらがった悪人の正体をどこまで明らかにできるのだろうか。■民営化は米国政府による 巨大振り込め詐欺 広瀬 隆二〇〇五年の総選挙では、郵政民営化に賛成しない者は構造改革への反逆者であるかのような空気をつくり出した。圧倒的な自民党の議席をかき集めて、〇七年一〇月一日に鳴り物入りで実施された民営化は一体誰のための「改革」だったのか。そのからくりを解く。■過労死・自殺が相次ぐ 現場は懲罰地獄 三浦 芳則国民に痛みを押しつけた自公からの歴史的な「政権交代」が実現した。これで「構造改革」の「本丸」とされた郵政民営化のもとで呻吟する郵政労働者の過酷な現実が変わるのだろうか。民営化から二年、郵政労働者の負った傷はあまりにも深い。■公共事業に戻す世界の国々 廣岡 元穂日本で国鉄が分割民営化されたころ、世界各国では郵政民営化が始まっていた。民営化で生じた「歪み」に気づいた国々は相次いでその補修に乗り出している。◆稲村公望・元日本郵政公社常務理事に聞く 民営化の巨大な闇を捜査せよ

  • いちむらみさこさん 路上生活者・アーティスト公園で暮らす 聞き手 北村肇 本誌編集長「解消すべき問題」として「施策」の対象になる「ホームレス」。一方では、住民や行政によって、公共の場からの「排除」がすすむ。そんな時代に、自ら積極的に路上生活、公園で暮らすことを選びとる人もいる。豊かさとは何か、労働とは何か。路上から、私たちに根本的な問いを投げかけている。
  • 森達也が見た裁判員裁判予想外の「発見」と的中した「危惧」 八月一〇日から一二日までの三日間、さいたま地裁で開かれた全国二例目の裁判員裁判を傍聴した森達也さん。『死刑のある国ニッポン』(金曜日刊)でも裁判員制度の問題点を詳細に論じているが、実際の法廷にどんな印象を持ったのか。「厳罰化」をテーマにしたテレビ取材で訪れたノルウエーの治安の現状と比較しつつ、報告してもらった。
  • 11月にも玄海原発でプルサーマル開始不良品のMOX燃料を欠陥輸送船が運ぶ危険 桐生 広人日本初のプルサーマル営業運転が始まろうとしている。九州電力玄海原発では一〇月にウランとプルトニウムの混合燃料(MOX燃料)が装荷され、一一月にも運転が始まる見通しとなった。このMOXを作ったフランスで不良品が発覚し、輸送船の「止まらぬ腐食」という問題も生じている。
  • 浮躁中国狙われる「公益」 麻生 晴一郎中国では、人権弁護士が弁護士資格を停止されたり、「公益」活動NGOが弾圧を受ける事件が多発している。建国六〇周年前後の、政府のピリピリぶりが顕著だ。
  • 「談合の島」北海道で全長9キロの魚道計画 まさのあつこ農業、土木、河川工事と次々と談合の有罪判決を受ける北海道開発局。その横を「官学業」の癒着が大手を振ってすり抜け、北海道の大地は魚道実験施設と化した。
  • 清水 学(セイコーエプソン労働組合副執行委員長)世界初、労組が手がける長期投資信託会社 山岡 淳一郎労働組合がファンドを手がける――この前代未聞の {奇策} に打って出たセイコーエプソン労組に、各界の注目が集まっている。雇用確保という組合従来の活動を超え、長期的投資による財産づくり、継続的な社会貢献活動も実現させた。投信会社の立ち上げに尽力したのは、天馬空を行くがごとく型破りで規格外の、労組副執行委員長だ。
  • 公園での炊き出しまで中止に「迷惑だ」と排除されるひとたち 白崎 朝子派手な「政権交代」劇の裏側で、投票権ももたない「ホームレス」の排除が人知れず進んでいる。公園から追い出されたひとたちには、いつになったら行政の支援がなされるのか。◆“ナイキ化”で閉鎖される宮下公園 野村 昌二

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