本が悲鳴をあげている 電子書籍バブル
■『電子書籍ブーム』の幻想と現実 古川琢也日本でも遂に本格的な「電子書籍時代」が到来――。今、出版ほか関係業界では過剰とも言える期待がうず巻いている。電子書籍は読書のあり方や出版業界をどう変えるのか。“出版不況”と言われて久しいが、業界内では何が問題となっているのか。何よりも、こうした変化は、読者にとって本当に歓迎すべきものなのか。◆ビューアで読むだけが電子書籍にあらず■出版業界は一度崩壊するしかないのかもしれません ITジャーナリスト 佐々木俊尚さんに聞く 聞き手 北村肇電子書籍のゆくえが不透明な中で、すでに、その利点を活用し始めている著者も増えつつある。早い時期から電子出版を出して話題を呼んだ『電子書籍の衝撃』(ディスカヴァー携書)の著者でITジャーナリストの佐々木俊尚さんもそのひとりだ。■出版業界を覆う暗い事情 本誌取材班 早くも翳りが見え始めたと言われる電子書籍ブーム。だが、既存出版業界の制度疲労はそれとは無関係に進み、もはや決壊寸前のところまで迫っている。
- 対談 星野智幸×中島岳志ポスト“秋葉原”時代の文学 「一匹の羊へ」届く言葉「なりすまし」は自分が奪われる瞬間。まさに『俺俺』の世界……。――中島自分が自分を肯定してもよい、という感覚を初めて持ち得た場所だった。――星野
- 私に届いたこの言葉 言葉が自分に届いたことってありますか? と、ちょっと変な質問を本誌書評委員の方々にぶつけました。答えは四者四様。今年の冬は、どこかにある「言葉」を探して、彷徨ってみませんか。阿武 秀子心の変化を言葉でたどるお手本佐野 華英都知事、漫画が人生を変えることもあるんですよ。陣野 俊史素朴でいびつな言葉を探し進む今に八柏 龍紀閉塞時代にあって救済の一つのありよう
- インタビュー柳澤協二・元内閣官房副長官補(安全保障担当)に聞く 戦略不在の「防衛計画の大綱」
- 浮躁中国31四川大地震被災地における二つの支援 麻生 晴一郎四川大地震後の復興の現場を見てきて、考えさせられたことがある。誰のための復興なのか、その視点を忘れてはならない。
- 佐藤優の歴史人物対談21ゴーガルテンと語る 危機を克服できるのは決断力だけなのか菅内閣の支持率低下が止まらない。新聞などの世論調査では、「指導力に期待できない」「リーダーシップがない」などが支持しない理由として並ぶ。では政治家に「決断力」があれば、人々は幸せになるのだろうか。一九三〇年代に「決断」を重視する神学を展開し、ナチズムの台頭を準備した神学者、ゴーガルテンにあえて聞く。決断主義のもたらす危険性とはなにか。理性に全幅の信頼を置く従来の思想では現代の深刻な危機を克服できない菅首相や仙谷官房長官は決断理論を必要としている
- 知っているようで知らなかったお米のはなし13時間はかかっても「マイ品種」のすすめ 佐藤洋一郎自分だけの品種を作る!? と聞くと難しそうですが、時間をかければどうにかなるらしい。来年から、挑戦してみましょうか!
- 新・買ってはいけない156「長持ちするガム」はどうして長持ちするのかな? 渡辺雄二ふつうガムを噛んでいると、すぐに味がしなくなってしまいます。ところが、今年八月にリニューアル発売された「クロレッツ」(キャドバリー・ジャパン)は、なんと三〇分も味が長持ちするといいます。負けじとロッテも、四〇分味が長続きするという「フィッツリンク」を発売しました。