ウェブ時代のメディアリテラシー
■煮つまるマスコミ 見えない社会 ウェブ時代のメディアリテラシー 佐藤 卓己マスメディアをしのぐ情報がウェブ空間に氾濫する中で、マスメディアの「標準」としての権威は急速に失われつつある。それにともない、これまでの新聞やテレビ、ラジオ、雑誌のいわゆる「4マス」媒体をいかに読み解くかというメディアリテラシーから、インターネット上の情報やその影響力も読み解き、見通す必要も出てきた。最近では外交機密情報の公開という選択肢をわれわれにつきつけたウィキリークスや、無料の情報コミュニケーションを開拓し続けてきた結果、世界一の広告収益を得るようになったグーグルなどがその好例だろう。飛び交う情報を読み解き、またメディアを市民が活用するために必要なものは何か。ウェブ時代のリテラシーについて考察する。■本来のIT革命の達成へ ウェブの拡大が意味するものを探る 西垣 通「真のIT革命とは中央集権型から分権型への社会的変化に他ならない」と、二〇〇七年の時点で指摘した東京大学大学院情報学環の西垣通教授。それから四年が経った現在、その間の変化をどう見ているのか。■政権交代でも変えられなかったメディア 世論をミスリードする報道 三橋 順子×日隅 一雄報道自体にも問題があるが、報道しないことで見えない存在にされる不可視化の問題もある。日本のメディアをとりまくさまざまな問題点について、日頃、メディアリテラシー問題に取り組む二人が語り合った。■市民こそが社会を変える いま一番必要なメディアリテラシーとは 白石 草日々情報を垂れ流し、読み流し、見流すだけの日本社会にあって必要なメディアリテラシーとは何なのか。そもそもメディアは何のために誰のためにあるのか、という原点に立ち返ってリテラシーを考える。
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