特集 原発と教育
■教科書編集者が招かれる 原発見学“接待”ツアー 星 徹これまで教育現場では、原子力政策の何をどう子どもたちに教えてきたのだろうか。東日本大震災と福島第一原子力発電所の大事故は、どんな変化をもたらすのか。まずは中学校教科書の中身や、電力業界による教科書編集者や執筆者への“接待”から。■保護者・教育委から苦情 「原発」を避けてきた教師 疋田 哲也実は東京では、「エネルギー政策」について授業を行なう教師はほとんどいないという。その理由は何なのか。現役の理科教師である筆者が自らの経験を振り返り、その実態について報告する。また、福島第一原発の地元で行なわれていた「安全神話洗脳教育」の一端も紹介する。◆「なんとなく容認」? 副教材の中身とは■原発安全神話を強制する 文科省の教科書検定 大藤原 瑠璃子教科書検定で原子力に関する記述を修正させ、子どもを「核や原子力は危険性が高い」という情報から遠ざけ、原発安全神話をすりこむ教育が行なわれている。現在の教科書はどのような検定を受け、どのような記述になっているのか。◆原子力発電に関する記述と検定意見■今、破綻を来し始めた 米国による冷戦下の“心理戦略” 池上 善彦米国が日本の民衆文化運動を抑え込むために、メディアを使って一九五〇年代に始めた“心理戦略”は、冷戦崩壊後も生きのびていた。その戦略を突き崩す民衆運動が、福島原発事故後、新しい形で始まっている。
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