世界は原発を止められる
史上最大規模となったフクシマの原発事故は、全世界を激震させた。原発の真の恐怖を知らされた人々は、急速に脱原発へ向かい始めている。各国での動きを追いながら、新たな時代の可能性を探る。
■France 原子力帝国とアレバの黄昏世界一の原発依存国が直面する試練成澤 宗男長らく原発大国の名を欲しいままにしていたフランスでは、世論が初めて原発からの脱却を求め、歴史的な変化のうねりが始まっている。同時に巨大さを誇った世界有数の原子力関連企業も、経営が揺らぎ始めた。◆Italy 国民投票で「原発よ、さようなら」■U.S.A. 原発大国米国の方針に懸念の声もオバマは、国内でも新興国でも原発を推進村上 朝子3・11まで、世界では新興国を中心に、「原子力ルネサンス」と呼ばれるほど、原子力需要が大幅に拡大する見通しで、その牽引役が米国だった。福島第一原発の事故は、原発大国の方針を変えるのか。■福島原発事故に不安募るアジア諸国伸張する推進勢力へのブレーキ、市民の動向が鍵東電福島第一原発の事故を受けて、とりわけ日本に近い東アジア諸国では原発政策にどのような影響があったのだろうか。政治のあり方はさまざまだが、脱原発へと舵を切るのは、一人ひとりの市民の行動にかかっている。■R.O.K. 主要ポストの独占、安全神話づくり……韓国「原子力マフィア」の正体北方 農夫人■Taiwan 「日の丸原発」抱える台湾与野党「脱原発」掲げ総統選へ志村 宏忠■China エネルギー需要急伸の背景に複雑な事情ハイペースで原発新設進む中国明日香 壽川■Germany 世界に先駆ける動きと試みメルケルに「脱原発」を決断させた市民の熱気矢嶋 宰二〇二二年までにすべての原子炉を段階的に停止する――ドイツのメルケル首相は五月末、こう宣言した。そして彼女の背中を強く押したのが、市民の粘り強い、工夫を凝らした反原発運動だった。
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