増税と社会保障
野田政権の看板は「増税」。復興増税とともに、2010年代半ばまでに消費税を10%に引き上げる「社会保障・税一体改革」を推進する。介護、保育、医療、雇用・・・・・・「困ってるひと」の暮らしのゆくえを問う。
■消費税増税のオトリにされた社会保障の変質 社会保障の「共助化」が導く落とし穴 二宮 厚美世論調査では、厳しい財政の中、社会保障の機能強化のためには「増税やむなし」との声も多い。だが、増税で社会保障は本当によくなるのか。そこには意外な落とし穴が隠されていた。■待ったなしの「一体改革」 攻防のポイントは何ですか? 聞き手/写真撮影・まさのあつこ(ジャーナリスト)●中身の議論には自治体を通して国民の声を 政府・与党社会保障改革検討本部のメンバーだった 逢坂誠二 前総務大臣政務官インタビュー●増税が自己目的化され何をどうしたいかわからない 政権交代直前、「三党合意」の交渉を直接担当した 阿部知子 社民党政策審議会会長インタビュー■「番号制は、権利としての社会保障実現のために、不可欠なツール」 峰崎直樹 政府・与党社会保障改革検討本部事務局長に聞く 聞き手・まとめ/瀬下美和個人や企業に固有の番号をつけて納税記録や年金、医療などの情報を管理する番号制度の導入に向け、法案策定作業の準備が進んでいる。政府・与党社会保障改革検討本部事務局長の峰崎直樹氏に番号制度の狙い、疑問点などを聞いた。税制改革も並行し行なうことが重要です。■公助から自助・共助へ 放棄された介護の「社会化」 平舘 英明「一体改革」は、医療と介護にどんな影響をおよぼすのか。「改正」介護保険法成立により、サービスの提供体制の重点化と効率化で公費は抑制される一方、公的責任も大きく後退しそうだ。新たな介護保険制度の問題に迫った。■税と社会保障の 一体改革は「困ってるひと」のためになるの?上対論 大野更紗(作家)× 宮本太郎(北海道大学大学院教授)二四歳で難病を発症。医療・福祉難民と化した体験をユーモアと知性あふれる文章で綴った『困ってるひと』(ポプラ社)の著者、大野更紗さん。北欧の社会保障政策を日本に導入し、税と社会保障一体改革の成案づくりに参画した宮本太郎北大大学院教授。白熱対談を二回に分けてお届けします!大野この成案を現場の介助者や医療者が読んだら、最初に出るホンネは「ありえない」だと思うんです。宮本一人ひとりのニーズをちゃんと受け止めて、「殻」ではなく「翼」を提供して解決する方向に転換しなくてはならない。
- 一五年目の”東電OL殺人事件”東電という暴力の中で彼女は生きた
- 原発労働者で明らかになっていた100ミリシーベルト以下での危険性
- バイオテクノロジーの真実2 遺伝子組み換え作物は農業を破滅に導く
- 大阪維新の会「教育基本条例案」と「職員基本条例案」
- 新自由主義を貫徹させる橋下ファシズム
- 「軍政」ビルマは変わったか政治活動を始めたアウンサンスーチー氏
- 浮躁中国河南省で芽生えたもの
- 残夢 第23回 市民運動