世界に広がる民衆抗議運動 「先進国」で深刻化する格差と貧困
豊かなはずの「先進国」で広がる格差や富の集中に対する不満が各地で噴き出し、デモや抗議行動が続く。誰もが貧困に陥る可能性のある社会構造は、いまや全世界的な問題となっている。「1%の富裕層が富を握っている。我々は残りの99%だ」との共通認識は世界を駆けめぐり、一〇月一五日には、世界八二カ国で市民による抗議行動が行なわれた。政治思想や宗教を超えて市民が集い、訴え続ける行動は「世界の春」を呼ぶのか。
●米国 「1%のための米国じゃない」 「99%」が動いた抗議運動 肌の色も年齢も職業も関係ないここにいるのは皆99% マクレーン 末子金持ちはより金持ちになり貧しい者はより貧しくなっていく「勝者独り占め社会」を「平和的・非暴力」で変える●英国 8月暴動以来逮捕者約3000人 不平等に怒る市民の闘いは続く 小野 信彦政府が否定しても暴動と貧困が関係あるのは明白●スペイン 世界の格差反対運動へと広がった 5・15「スペイン革命」 童子丸 開全ての人に共通するのは「泥棒資本主義」への怒り●イスラエル 援助に頼る国家運営に限界 史上最多の40万人デモ 小田切 拓パレスチナ「占領」は語らず広場「占拠」するイスラエル人◆「世界の春」も夢ではない 圧政に耐えるだけの時代は終わった 伊藤 千尋戦争より福祉にカネを原発より環境を●99%が繋がり、 今ここから、 社会を変える! 雨宮 処凛日本における格差・貧困問題は、「年越し派遣村」以降報道される機会こそ減ったが、事態は悪化の一途を辿っている。非正規雇用率は三八・七%と過去最悪。格差問題をめぐる米国での抗議行動に連帯し、東京でも多数の若者たちが、今月一五日、立ち上がった。
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