原発という犯罪
原発に執着する電力会社幹部や官僚たちの鼻息が荒くなっている。昨年の総選挙で、脱原発が大きな争点とはならず、安倍政権での再稼働が現実味を帯びているからだ。しかし、長年の癒着による産学官の腐敗は凄まじく、虚偽報告などの〈犯罪〉が次々と明るみに出はじめた。このまま原発を続ければこの国は滅びかねない。
●「福島第一原発の事故原因はまだ解明されていない」元国会事故調査委員会委員田中三彦さんに聞く福島第一原発1号機の現場調査を求めた国会事故調査委員会に対して東電が“虚偽説明”をしていたことが発覚した。大規模な事故を起こしてもなお、隠蔽体質は不滅のようだ。元国会事故調委員であり、同調査の現場責任者を務めていた田中三彦さんに、話を聞いた。●国会事故調への虚偽説明について説明拒む高橋毅福島第一原発所長が初の記者会見伊田浩之原発事故から二年を前にした二月二八日、福島第一原発の高橋毅所長が二〇一一年一二月の就任後、初めて記者会見した。だが、国会事故調への虚偽説明については第三者委員会の調査を理由に説明を拒み続けた。●仮に海に放出しても汚染水は減らない毎日400トン増え、トリチウムは除去不可能!写真 村上 和巳 文 木野 龍逸福島第一原発では、放射性物質を大量に含む汚染水が増え続けている。毎日約四〇〇トンも流入する地下水が原因だ。東京電力は、トリチウム以外を取り除いて海に捨てたい意向だが、事態はそう簡単ではない。●活断層から見える「原子力ムラ」の重すぎる罪渡辺満久教授に聞くなぜ今、原発の活断層がこれほど問題になっているのか。それは、過去の原発審査があまりにデタラメだったからだ。その責任者たちが頬被りして責任を追及されない限り、将来また同じことが繰り返されかねない。●廃炉促進と自治体支援に力を入れる阿部 知子二月二八日の施政方針演説で、安倍首相は「安全が確認された原発」の再稼働を宣言した。七割が「脱原発」を望む国民世論への挑戦に対し、自民党の圧倒的支配下の国会で脱原発派はどう闘っていくのか。
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