農業危機の本質を探る 「希望はTPP。」なのか

「TPPに参加すると農業は崩壊する」という交渉参加反対派。「いや、TPPに参加しなければ日本の農業は終わる」という交渉参加賛成派。相反する両者の主張を探っていくと、日本の農業をめぐる共通の問題意識が見えてくる。日本の農業の危機が、今そこにあるということだ――。

◆「TPP推進農業者」アンケート農業崩壊の危機意識は同じ●TPP参加でも「農業守る」?綻びをみせはじめた自民とJAの蜜月横田 一長らく日本の農業政策を牽引してきた自民党とJAグループ。だが、TPP交渉参加をめぐって、その蜜月関係に変化が見え始めている。それでも自民はJA支持をつなぎ止めようと必死だ。●民主党の大敗北を猛省し、再生に力を注ぐ篠原孝元農林水産副大臣インタビュー「党議拘束を外せばTPPは批准されないだろう」TPP交渉参加をめぐり、安倍晋三首相は、日本を米国に:売り渡した”と痛烈に批判する篠原孝元農林水産副大臣(2010年6月?11年8月)。菅直人元首相が突然の交渉参加検討を表明してから一貫してTPPへの参加に反対してきた篠原議員に、TPPを巡る政治状況を聞いた。●農民運動全国連合会(農民連)事務局長 笹渡義夫さんに聞く一〇〇年先を考える農業は株式会社になじまない●「限界農業」化の危機問われているのは農業の持続可能性田代 洋一TPPに参加すれば日本の農業は壊滅する――。しかし、参加しなくても壊滅の危機にあるのが現状だ。いま、日本の農業はどうなっているのか。危機を脱却する道はあるのか。農業問題の第一人者が打開策を説く。●千葉県多古町の農事組合法人の試み価格競争に巻き込まれない農業へ本誌取材班TPP参加によって崩壊の危機に瀕しようとしている日本の農業。だがそれ以前に、日本農業は、後継者不足等で先行きが不安だ。それでも各地では、生産者の農業再生に向けた試みが続いている。その一つである、多古町の「旬の味産直センター」を訪ねた。

  • 佐藤優の飛耳長目83アベノミクスの論理の把握には『資本論』が必要
  • 威圧的聴取から学生守った行為を「学部運営の妨害だ」桐蔭横浜大学が教員2人を不当解雇庭田 悟
  • 3/11 Kids Photo Journal(キッズ フォト ジャーナル)構成/西山俊一東日本大震災で被災した子どもたちが写真と文章を使い、その後の生活を世界に向けて定期的に発信するプロジェクト「3 / 11 Kids Photo Journal」。岩手・宮城・福島の子どもたちが、プロの写真家のサポートのもと、写真を撮影し、自分で取材をする。テーマは「写真を通して多くの人びとに伝えたいこと」とし、最低限の技術指導がされた後、子どもたちはカメラを持って、それぞれの場所へと戻っていく。1週間後に見せてもらった写真は、大人が想像する以上に現実をしっかりと捉えたものであったという。今年3月11日、この1年間の子どもたちの活動をダイジェストで収録した写真新聞が刊行された。
  • 予算1兆円超破綻した災害がれき「広域処理」池田 こみち一兆円もの莫大な予算を注ぎ込み、進められた災害廃棄物の広域処理。だが、環境省によって見積もられた廃棄物の総量は発表の度に下方修正がなされ、「絆」の大合唱によって全国の自治体が処理するという、その根拠が怪しくなっている。
  • 都教委が最高裁判決と2004年の地裁判決を無視不起立での被処分教師にさらなる研修樫田 秀樹
  • 自民党憲法改正草案徹底批判シリーズ2 前文伊藤 真憲法改正草案Q&Aで日本国憲法の前文を「ユートピア的発想による自衛権の放棄」と批判する自民党。同党の日本国憲法改正草案前文では、戦争への真摯な反省や平和的生存権が消え去り、主権者である国民ではなく天皇を中心とした国家が出現する。これが民主国家の憲法といえるのか。
  • 実態もないのに、ばらまかれた復興予算がれき受け入れを検討しただけで一七六億円増山 麗奈“被災地復興”を名目に進められてきたがれき広域処理だが、実態をみると、疑問だらけ。私たちの税金がどう使われているのか。富山県や大阪府の、がれき受け入れの実態を追った。

購入

  • amazon
  • Fujisan
  • 楽天ブックス
  • セブンネットショッピング
  • 定期購読

ページトップに戻る