9条が危ない!自民党の暴走

「戦争の放棄」を謳った日本国憲法。アジア地域の人々に甚大な被害を与え、また多くの日本人が犠牲になったアジア太平洋戦争から68年。私たちは二度と同じ過ちは繰り返さない、と誓った。だが、「3・11」後、じわじわと人々が受け入れはじめた自衛隊。戦争が許される国家へと、自民党が暴走し始めた。

●自民党憲法改正草案徹底批判シリーズ4戦争の放棄纐纈 厚自民党改憲草案の中でももっとも要注意なのが、現行憲法の第九条の解体と「緊急事態」の新設にほかならない。戦前回帰色が濃厚で、日本を軍事国家・独裁国家にしかねない数々のこわもての条文が、目白押しだ。戦後の平和と民主主義は、決定的な試練を迎えている。●安倍首相に憲法認識を問うた今話題の小西洋之議員に聞く憲法条の意味を語れない人に首相の資格なし参議院予算委員会で、憲法13条について問われ、憲法「クイズ」とまともに答えようとしなかった安倍晋三首相。だが、憲法13条は人々にとって一番大切だ、と力説する小西洋之民主党参議院議員に話を聞いた。●「自主憲法制定運動」がはらむ戦後の虚構改憲の源流とCIA人脈近年、国立公文書館(NARA)など米国政府による日本関連機密文書の開示が進み、占領期及びそれ以降の時代の隠された歴史が徐々に明らかになってきている。そこで目を引くのは、図のように自民党結党に参加した主要リーダーやその黒幕の多くが、連合国最高司令官総司令部(GHQ)の諜報部隊であった参謀第2部(G-2)や米国中央情報局(CIA)の工作員・協力者として暗躍していた事実だ。自民党自身も、CIAに資金を仰いでいた。彼らはこれまで一貫して「自主憲法制定」を叫んできたが、外国勢力と裏で手を組み、密かにその意に沿うよう国政を動かしながら「自主」を掲げるのは欺瞞ではないのか。安倍首相は、これにどう答えるのだろう。●元女性自衛官が語る自衛隊と憲法「自衛隊で働いている人たちへ」自民党憲法改正草案に明記された「国防軍」。自衛隊が名実ともに軍隊となると機密保持の名目のもと処遇はより厳しくなる。隊内で性暴力を受け国を訴えた元自衛官に草案をどう思うか聞いてみた。●勲章なんていらない!米帰還兵たちの叫び「対テロ戦争」に投入された米兵は約30万人。米国ら連合国のウソを暴露し、米帰還兵に自殺とPTSD等の精神疾患が蔓延している現実を知らしめる彼・彼女らの激しい告発は、改憲で「血を流す」「国防軍」を作ろうとしているこの国への警告である。日本は、この先同じ道を辿ろうとしているのだろうか。●元防衛官僚 小池清彦氏に聞く文民統制の破壊と改憲・海外派兵の危機表面化しつつある防衛省のシビリアンコントロールを破壊する動きが実現したら、日本の平和は決定的な危機に直面する。加えて改憲の末に海外での戦闘に自衛隊が送り込まれたら、もう「平和憲法」とは呼べなくなるのだ。

  • 犬とキャラバンと祝祭と―3.11と音楽のこと第1回 前野健太 取材・文 神田 桂一3・11が起きて2年経った。僕は、当時の状況をぼんやりと考えていた。僕は東京にいた。空っぽのコンビニと、つながらない携帯。ダイヤの乱れた電車に、どこか陰鬱でうす暗い街並み。世界の終わりと不合理な夢をかき混ぜたような非日常な東京。あのとき僕が思ったことは、不謹慎だけど、このまま一度システムも何もかも全部ぶっ壊れてしまえばいいということだった。3・11は、悲劇であると同時に、ほんの少しだけど、希望を見せてくれるものでもあった。だけど、僕たちが思った以上に、システムは強固だった。そして、そんな空気もいつの間にか随分落ち着いたようだ。僕はときどき思い出す。あのとき街で、爆音で鳴っていた音楽のことを――。
  • 切り捨てられた地域から安倍首相に問う米国追従路線の原点がなぜ「主権回復の日」なのか 前泊 博盛一九五二年四月二八日に発効したサンフランシスコ講和条約。この日をもって日本は連合国から「独立を果たした」として、安倍政権は「祝う」日にするという。ここには、この日をもって切り離された地域に対する安倍政権の姿勢が如実にあらわれている。
  • 高木陽介衆議院議員インタビュー憲法改正は争点にならず自民党と維新の会の連立もない 「平和と福祉」をかかげる公明党の影がかすんでいる。自公政権が四年ぶりに復活したものの、日本維新の会も躍進し、政界ではタカ派が幅をきかせている。自民党が公明党を切り、維新と連立を組む日が訪れるのか。公明党の論客、高木陽介議員にきいた。
  • テレビ報道とジャーナリズムの使命希望、それは外とつながること 金平 茂紀×永田 浩三×水島 宏明戦後ジャーナリズムの精神が、忘れられ危うくなっている。改憲手続きが視野に入る中、今や葬り去られんばかり。テレビ報道の現場を知り尽くした3人が、ジャーナリズムの活力を取り戻すために何が必要かを語り合った。
  • 浮躁中国民間の力はますます大きくなる孫志剛事件から10年。滕彪さんに聞く 麻生 晴一郎10年前、ある青年の理不尽な死をきっかけに、法律関係者が立ち上がる。滕彪さんは法律学者として弁護士たちを引っ張ってきた。妨害を受け続ける滕さんに現状を聞く。また、筆者・麻生氏への妨害も報告する。
  • 戦犯死刑めぐり、若者たちとイスラム過激派が衝突「バングラデシュの春」か!? 文と写真 瀬川 牧子一九七一年にパキスタンから独立したバングラデシュが歴史的な転機を迎えている。首都ダッカのシャハバッグ広場で始まった「シャハバッグ抗議」が大きな広がりを見せ、「バングラデシュの春」とも言われる独立戦争後最大規模の民衆運動に発展。その渦中から現況をリポート。
  • 英国でサッチャーの「遺産」めぐる議論が再燃死後も問われる「鉄の女」の政策 馬場 千奈津

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