スクールカースト 大人には視えないいじめ

大津いじめ自殺事件(2011年)以降、いじめ対策に「警察官を導入せよ」「教育委員会任せにせず首長権限を強化すべき」との声が高まっている。今のいじめは外からはわからない「スクールカースト」を前提に行なわれているというが、自民党の「いじめ防止対策推進法案」でなくすことはできるのか。

●他人にも当人にもわからない!?“いじられキャラ”がアイデンティティ木附 千晶●安倍政権の教育「再生」、いじめ防止対策の問題点統制管理強化では、いじめはなくならない村山 裕安倍政権の掲げる教育「再生」の優先施策として「いじめ防止対策推進法案」が、参院選目前の通常国会に向けて準備されている。法案成立によって、いじめは減少するのか。長年この問題に取り組んでいる弁護士が分析する。◆この法案のままでは、学校はもっとひどい状況になる●根拠はないけど100%自己責任!?「スクールカースト」に支配される教室対談 雨宮処凛×鈴木翔教室内で絶大な権力として作用するスクールカーストの実態を初めて明らかにした若手研究者・鈴木翔さん。その壮絶な世界をかつて小説化した本誌編集委員の雨宮処凛さん。その二人が、学校と子どもたちの現実、そしてこれからを語り合った。「一年間ここでずっと一緒」……。こまめにシャッフルするシステムがあればいいなと思います。(鈴木)友だち関係の維持が、どうしてこんなに目的化してしまうのか、ということを考えています。(雨宮)学校をつくったときは(効率重視で)、そこまで人間関係が重要だとは考えていなかったのだと思います。(鈴木)これだけ価値観が多様化したと言われているのに、なぜスクールカーストが強化されているのでしょう。(雨宮)◆保護者へのアドバイス

  • 言語道断の橋下発言「慰安婦」問題の本質とは何か 川田 文子日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長による「従軍慰安婦」と「風俗業活用」発言。歴史の事実を見ないその内容は、決して看過することはできない。◆参院選前に孤立深める日本維新の会横田 一
  • 自衛隊とサリン 第2回元陸自化学学校長が毒ガス製造を認めた! サリン合成に成功したのは東京オリンピックの年だった――片岡 伸行「陸上自衛隊化学学校でサリン製造に関わっていた」という元自衛官Aさんの「内部文書」を手がかりに、1970年代当時の化学学校の関係者を調べていくと、一人の重要人物に突き当たった。その人物とは、山里洋介・元陸上幕僚監部化学室長。陸上自衛隊化学学校長も務めた山里さんは、自衛隊によるサリン製造が1960年代から続いていることを認めた。◆毒ガス製造をめぐる「内部文書」◆毒ガス第二世代
  • 歴史哲学的憲法講座 短期集中連載3教育勅語と靖国神社 ―現憲法が持つ“知性”について―八柏 龍紀文部科学省による「日の丸・君が代」の押しつけは教育勅語による明治の皇民化教育に原点がある。自民党の改憲論を含めてそれらに共通しているのは、現憲法の人権規定と対極な反知性的情緒なのだ。
  • なぜ失敗続きの米国の組織を真似るのか日本版NSC創設の愚 田岡 俊次
  • 天文学的悪質さの中国食肉偽装事件日本の体制では偽装は見破れない 垣田達哉中国で超悪質な食肉偽装事件。もしこれらの肉が日本に入ってきても、日本では発見できないのです。
  • 映画『世界が食べられなくなる日』監督に聞くGMに「NO」と言わないのは「YES」と言っているのと同じ 昨年話題になったGMに関するある実験を追うのが『世界が食べられなくなる日』です。映画の中に出てくるラットたちの姿は、未来のわれわれの姿かもしれません。◆セラリーニ教授の実験とは?GM食品の長期摂取の有害性を明らかに天笠 啓祐
  • 自民党憲法改正草案 徹底批判シリーズ6天皇・国旗・国歌 高橋 哲哉天皇は「元首」で、国民すべてが「国旗・国歌」を「尊重」しなければならない――。このような復古色が濃い自民党改憲草案が現実になったら、平和と国民主権、思想・信条の自由は風前の灯火だ。二一世紀の時代に登場した一見時代錯誤的な「元首」化だが、実は「戦う国防軍を持つ戦争のできる国家」の形成と不可分となっている。

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