山岡淳一郎 責任編集 1000億円市場 抗うつ薬の“白い闇”と若者の自死リスク
何が、若者を自死へと駆り立てるのか。日本の一五?三九歳の各年代における死因の第一位は自死。先進国で、これほど若者が自ら命を絶つ国はない。全国自死遺族連絡会の遺族一〇〇〇人を対象とした聞き取り調査では亡くなった二〇?三〇代の約八割が精神科を受診し、多くが抗うつ薬を飲んでいる。日本のうつ病患者は一〇〇万人。脳に直接作用する薬をなかには簡単に処方する医師もいる。若者を包む、抗うつ薬の“白い闇”に切り込む。
●冨高辰一郎医師インタビュー新規抗うつ薬SSRIに狙われた「新型うつ病患者」新規抗うつ薬SSRIが発売されると同時に、うつ病患者が急増した。背景には、産官学あげての「うつ病」啓発活動があるという。その構造をいち早く解明した冨高辰一郎医師に話を聞いた。●減薬・断薬の現場から飲みはじめたら止められない!?薬で脳のバランスは変化する田島 治抗うつ薬を長年飲んでも治らない人が、ひっきりなしに田島治医師のもとを訪れる。減薬・断薬の現場で何が起きているのか。抗うつ薬の基本から、くわしく解説してもらった。◆エビデンスに影響与える製薬会社●薬に責任を持つのは医者? 製薬会社?自衛しかないのか山岡 淳一郎患者が薬の副作用に対して医師から言われるままではなく、自ら断薬を決意したり、医療機関を評価したりし始めた。一方で、医師や製薬会社は薬の安全をどう保つつもりなのか。
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- 満腹の情景 第20回生卵を提供するプライド 写真・文 木村 聡L玉はGPセンターで生まれる 農場から、朝、生みたての卵が運ばれてくる。鶏卵はここGPセンターでパック包装され、その日のうちに出荷できる状態となる。 コンベアー上を流れる膨大な卵、次々に洗われ、殺菌され、MS玉、M玉、L玉などの規格にそろう。汚れや割れ、病原菌などの検査はなん重にも。大部分は機械化されているが、人の目による検卵も必ず行なう。 ここまで徹底した品質管理をするのは、ひとえに生卵のためだ。卵かけご飯のためだ。世界で卵を生食する食文化は珍しい。だが、生食を可能にする品質管理を、生産現場がしているのはもっと稀だ。「好きなのは目玉焼きに醤油。だけど生で食べられる卵を作る」 それが日本の鶏卵農家の責任とプライドなのだと聞かされた。
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