ネットとデマと大震災 関東大震災虐殺事件から90年
1923年9月1日午前11時58分、関東の大地が揺れた。死者9万9331人、行方不明者4万3467人といわれる関東大震災は、その直後から異様な空気を醸しはじめる。「朝鮮人が暴動をおこす」などというデマが拡がり、民衆が国家権力と一緒になって朝鮮人や外国人を虐殺するという事件が各地で相次いだのだ。あれから90年が経った。今も、どこか似た空気がないか――。
●朝鮮人虐殺から「在特会」への記憶の連鎖能川 元一◆「3・11」後、東北朝鮮学校の校長が抱いた「不安」●東京都・横浜市の「副読本」改訂問題なぜ虐殺の二文字は消されたのか内原 英聡●しばき隊主宰・野間易通さんがしばく理由「下品だけど正しいでしょ。」●「朝鮮人の暴動」を必要とした警察官僚なぜデマと差別が流布したのか八柏 龍紀●画家の立ち位置とまなざし虐殺を描いた一枚のスケッチ野中 大樹●いま甦った歴史の真実作文集『子供の震災記』から抹殺された「虐殺証言」成澤 宗男●金子和夫・自民党千葉県連元幹事長が語る「橋の記憶」朝鮮人虐殺の慰霊をするのは当たり前です平井 康嗣●訳者・役者 崔真碩さん「朝鮮人」を名乗る「ウシロカラササレル」感覚で弔いたい●震災での行方不明朝鮮人3000人以上祖父を捜し続けて九〇年渡部 睦美◆「遠藤さん」という誇り野中 大樹
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