福島県浜通りエコツアーガイドブック 今、福島の森と川で何が起きているのか
■福島県浜通りエコツアーガイドブック今、福島の森と川で何が起きているのか文・平田 剛士/写真・木村 聡東日本大震災に伴う東京電力・福島第一原発の過酷事故から30カ月が経った。バラまかれた大量の放射性物質のせいで地図上に避難区域を示すイビツな図形は一向に縮小せず、約8万4000人が脱出したその内側では、高線量にさらされつつも「ニッチ」(生態学的な隙間)を埋めるべく動植物の勢力争いが激しい。地元のナチュラリストたちの案内で夏の福島を巡った。●第1日 南相馬市小高区旅のスタートは南相馬市。避難指示解除準備区域、居住制限区域、帰宅困難区域の3区域が混在する同市では、住民たちの避難に伴い、人間と野生動物の関係が大きな変化を見せ始めた。●第2日 双葉郡楢葉町木戸川2013年3月8日号でも紹介した木戸川では、釣り人のいなくなった川をアユたちが飛び跳ねる。しかし魚から検出される放射性物質の濃度は、下げ止まりつつある。●第3日 双葉郡川内村平伏沼美しい森、風渡る棚田、清らかな川......。東北の原風景がそろう山村も、いまだ原発事故に多くを奪われたままだ。でも旅行者を迎える村人は笑顔だった。そのわけは――。●第4日 耶麻郡猪苗代町〈マタギサミット〉●第5日 いわき市猿倉公園ため池エコツアー最終日は、いわき市へ。アクアマリン環境研究所と金沢大学の共同調査が行なわれている現場を訪れた。事故原発からのセシウムを追う研究者たちだ。
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