「戦後ゼロ年」の沖縄
●植民地支配からの脱却へ
本誌取材班菅義偉官房長官を、キャラウェイ高等弁務官になぞらえ、沖縄の置かれた状況を切々と訴えた翁長雄志沖縄県知事。安倍政権内には「基地建設工事の予算をバラマき続ければ県民はなびく」とみている節があるが、沖縄の辺野古反対の民意はそう単純ではない。
●防衛局が工事6件を約415億円で契約
本誌取材班沖縄防衛局は4月19日までに辺野古埋め立て関連の工事6件を約415億円で業者と契約した。そこにゼネコン最大手であり埋め立て事業の大本命だった鹿島建設が入っていない。なぜか--。
- 辺野古の海を本土の土砂が埋め立てる!?
- 「カネの奴隷にはなりたくない」
沖縄では誰もが知るスーパー「かねひで」をはじめ、建設土木、ホテル、ゴルフ場経営など、金秀グループは県内経済界を牽引する優良企業。ながらく保守陣営にいた金秀グループが、なぜ辺野古移設に反対するのか。グループ会長が単独インタビューに応じた。
- 「脱公共事業」で「請け負け」から脱却する
沖縄県建設業協会会長、沖縄県商工会連合会長と県内経済界の枢要ポストを歴任している照正組社長の照屋義実氏は「沖縄は中央に依存させられてきた」ことにいちはやく気づき、依存体質からの脱却を実践してきた。その想いを聞く。
- 「振興策は見せかけの看板です」
沖縄の施政権返還(1972年)から敷かれてきた沖縄振興体制は、基地の保全と自由使用という“ムチ”と対をなす“アメ”だった。いかにしてその構図はつくられたのか。そして自治体に何をもたらしたのか。
- 沖縄よりワシントンがタブー
総力特集の一回目で猿田佐世さんが翁長雄志沖縄県知事を暴走させる「美人弁護士」として怪しく紹介されていたが、記事の掲載時期と内容について看過できない疑問点がある。知事が安倍晋三首相と会う前日に知事のネガティブキャンペーン記事が掲載されたタイミングの良さ。知事の背景に若い女性弁護士と極左と中国がいて沖縄独立工作活動もしていると邪推している点だ。
- 「知らないこと」への無自覚さ
絶対的権力者として米軍占領下の沖縄(琉球)を支配したキャラウェイ高等弁務官。現在の沖縄にも当時から継続する統治の政策が、日常生活に根深く残っている。
- アジアの中の沖縄を意識するとき
- 「ナショナリズムとアイデンティティのはざまで」
作家・目取真俊氏が〈沖縄「戦後」ゼロ年〉と言ったのは2005年、戦後60年の時だった。あれから10年。辺野古移設反対の知事が誕生し、「オール沖縄」が叫ばれるようになった。常に現場にいつづける目取真氏は、この状況とどう向き合っているのか、話を聞いた。
- 「自衛隊配備」計画で分断された島・短期集中連載(1)
荒海のどぅなん・与那国の選択
周囲が切り立った崖で波も荒く、外から渡っていくのが困難という意味から渡難=「どぅなん」と名づけられたともいわれる与那国島。政府による「国境の要塞化」の命をうけ、いま、大きく変わろうとしているこの島を今年2月に現地取材した。
- 上野英信と霜多正次を手がかりに
「沖縄を食う歴史を持つ」このおれヤマトの人間はいまも〈沖縄を食いながら生きている〉。食うものと食われるもの、双方を食人から解放する手立てはないのか。
- 東郷和彦・元外務省条約局長インタビュー
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