「国民統合の象徴」とは何か
天皇と憲法
- 「平成の人間宣言」に青ざめた安倍首相
8月8日、天皇は約11分間にわたるビデオメッセージで、生前退位への希望をはっきり示した。「伝統の破壊につながる」と言葉にできぬ怒りを感じた人もいれば、定型の天皇像に収まらぬ言動にとまどいを覚えた人もいたはずだ。その後の『読売新聞』の世論調査では生前退位を認めるべきとする声が81%に達した。世論の圧倒的支持を得た天皇のメッセージは、安倍政権に、そして国民に、何を示唆しているのか――。
- 70年目をむかえた「象徴」
“生前退位”と「近代天皇制」という桎梏「国民の総意」である「象徴」としての天皇とは一体なにをする存在なのか。たとえばそれは日々の「務め」に体現されるものだろうか。しかし1947年5月3日の日本国憲法施行以来、「生前退位」を匂わす8月の天皇「発言」がなされるまで、「象徴天皇」の意味について、はたして日本人は真摯な議論をしてきたのだろうか。いまこそ歴史の視点から天皇の意味を捉え直したい。
- 歴史的には異なる機能をもつ装置だった
天皇制は千数百年継続されてきたと言えるのか? - 「おことば」から読み解く天皇の意思とは
改憲のハードルは天皇と米国だ安倍首相は改憲で、天皇の「元首化」を狙っているが、当の天皇への関心はないようだ。憲法を守ろうとする意思を表明し、「生前退位」を口にしている天皇は、改憲に1人立ち向かっていると言える。
- この貴重な機会にオープンな議論を!
メッセージの「憲法論」と生前退位の「法律論」8月8日に天皇が発したメッセージについて、「象徴」である天皇の行為として憲法違反との指摘もある。「国民統合の象徴」とはどう解されるべきか、また、生前退位に憲法改正は必要なのか。今回の出来事に、憲法論、法律論の観点からアプローチしてみる。
- 「護憲派」が「明仁派」でいいのか
「おことば」の目的は国民の議論喚起か大日本帝国憲法の廃棄も、日本国憲法制定も、「国民」は関知していない。だが現行「象徴天皇制」は、「国民の総意」だとされる。そのおかしさから問うべきではないか。
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