敗戦特集
見失われた原点

  • ナガサキは米国の核政策に屈したのか
    取り壊された被爆遺構─長崎・浦上天主堂
    高瀬毅

    1945年8月。日本は無謀な戦闘と窮乏生活で疲弊し、敗戦の日を迎えた。人々は"お国"を最優先する考えから解き放たれ、自由と平和に生きる喜びをかみしめることができた――はずだった。それから72年、戦後処理のあり方を根本から問うべき事態が明らかになりつつある。

  • 無責任すぎる毒ガス被害対策
    環境省は被害者を直ちに救済せよ
    稲垣美穂子

    70年以上も前に日本軍が製造・使用し、遺棄した毒ガスの被害は現在も国内外で続いている。今年6月、環境省と交渉した市民団体「化学兵器被害解決ネットワーク」は、日本政府と環境省の無責任な対応に憤る。何が問題なのか。

  • 敗戦直後の沖縄は「夢と冒険の国」だった
    斉藤円華

    疎開先から戻った沖縄本島は、かつての緑豊かだった面影はなく、焼け野原と化していた。だが、そこは小学生の僕にとっては「夢と冒険の国」でもあった――。「ウルトラマン」などの特撮ドラマのシナリオライターとして活躍した上原正三さんが書いた初の自伝小説が6月に発売された。

  • ロラたちの声に耳をかたむける
    文 工藤 律子 写真 篠田 有史

    「ロラたちの家へ、いつでもどうぞ」。「ロラ(タガログ語で、おばあさんの意)たちの家」とは、太平洋戦争で、当時フィリピンを占領していた日本軍の「慰安婦」にされた女性たちが集う場所だ。8月14日は「慰安婦」メモリアル・デー。高齢になっていく元「慰安婦」たちの生々しい証言を伝える。

  • 抗議文受け取り拒否、安倍政権に不満高まる
    和仁 廉夫
  • 『金曜日』で逢いましょう 大江正章さん
    テーマは「積極的平和」良書を発掘し、読者に届けたい

    人文系版元17社からなる「平和の棚の会」が発足から9年目を迎えた。韓国や中国の「ヘイト本」が書店に溢れ、出版不況も進むなか、会の挑戦はつづく。

  • 映画『いのちの岐路に立つ~核を抱きしめたニッポン国』がつなぐ反核平和への思い
    早野 慎吾

    今年7月に国連で採択された核兵器禁止条約には「ヒバクシャ」との文言が入れられた。ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマを経験した日本。その歴史を描いたドキュメンタリー映画『いのちの岐路に立つ~核を抱きしめたニッポン国』が完成し、原水爆禁止世界大会に合わせ広島で上映された。世界大会の様子とともにレポートする。

  • 『ハクソー・リッジ』は米軍賛美映画だ
    乗松 聡子

    武器を執るのを拒否し、衛生兵として沖縄戦に参戦して、激戦で多数の負傷兵を救った一兵士の映画『ハクソー・リッジ』が日本で公開された。そこでは戦場にされた沖縄の住民は無視され、監督は米軍への「栄誉を讃えたい」と言う。いったいこの映画は、何を描こうとしたのか。

  • 巖谷國士のシュルレアリスムの目
    聞き手 中村 富美子

    1930年代、日本統治下の台湾。詩人団体「風ふ う車しや詩し社しや」に集う古都・台南の詩人たちは、モダニズム文学を志し、日本語で詩作した。その営みを追い、叙事詩のように作られた映画『日曜日の散歩者 わすれられた台湾詩人たち』が公開される。そこに照射された日本の近代とは。そして今につながる問いとは。ホアン監督と対談もした作家・巖谷國士さんと考える。

  • 「9月解散、10月22日総選挙」説も浮上
    「保守・タカ」イメージ払拭内閣のハリボテ 野中大樹
  • 欅坂46
    「月曜日の朝、スカートを切られた」の歌詞って 北原みのり
  • 高校無償化裁判 大阪
    「存在が認められた」 公によるヘイトに勝利 写真・中山和弘 文・中村一成
  • 飛耳長目 最終回
    二重の植民地から抜け出そうとする沖縄 佐藤 優
  • シリーズ 安倍改憲案がダメな理由
    教育無償化は9条改憲の"毒饅頭"か!? 星 徹
  • 横浜・寿町の障がい者はいま
    福祉から排除された人びと 小川 正
  • 大麻取締法に共謀罪が加わったことの危険性 前田耕一
  • 連載 自由と創造のためのレッスン 62
    精神分析とその「大義」(1)なぜ「大義」なのか 廣瀬 純

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