検証 西日本豪雨
西日本豪雨の死者は200人を超えた。地震や水害、噴火など、災害大国日本で被害を少なくするにはどうすればよいのか。また、あやうく難を逃れた人々が、避難生活の疲労や環境の悪化などによって亡くなることをどうすれば防げるのか。まずは、被災者の権利を定めた国際基準の紹介から始めよう。
- 命を守る国際基準
- 51人が亡くなった岡山県倉敷市真備町
避難指示の伝達に地域差「避難指示を無視したのが悪い」――今回の豪雨の被害者に「自己責任」を問う声がある。はたしてそうなのか。51人もの死者(7月28日現在)を出した岡山県倉敷市真備町地区をたずねた。
- 基準値の約6倍を放流した愛媛・鹿野川ダム
ダムの限界を知り治水方策の転換を9人の死者を出した愛媛県肱川の氾濫は上流のダムの放流が原因だとの指摘がある。それが事実なら、コンクリートに頼ってきた日本の治水のあり方を根本的に見直す契機としなければならない。
「あなたは死刑に賛成ですか?」
日本が世界の流れに逆行している分野は多々あるが、死刑制度もその一つだ。1948年のA級戦犯7人の処刑以来、70年ぶりの大量処刑となったオウム事件13人の死刑執行。国連からの勧告を無視し、国内外から批判を浴びる“国家による殺人”はいつまで続くのか。
- 世界の7割以上がが廃止する“国家による殺人”
日本はいつまで処刑を続けるのか - 司法が放置し続ける袴田事件
死刑判決が蝕んだ袴田巖さんの心袴田巖さんは殺人事件の容疑者として30歳で逮捕されて死刑判決を受けた。2014年3月、再審開始が認められて釈放されたのが78歳だった。静岡地裁は「拘置を続けることは耐えがたいほど正義に反する」と指摘した。いま、巖さんの家族や支援者は何を思うのか。
- 人気俳優・菅田将暉さんの父と袴田巖さんの姉が語り合った
- 死刑囚からの手紙〈それでも、彼を殺しますか〉(上)
長野県真島町強盗殺人事件 伊藤和史氏の場合私たちは、死刑囚を知らない。その声も、表情も。何ひとつ知らない。なのに、平然と死刑を容認するのはなぜなのか。死刑囚との交流を続けているライターが、いのちと死を見つめ、思索した日々――。2週にわたってお届けする。
- 『金曜日』で逢いましょう
出所者を当たり前に採用できる社会に──余命宣告の身で活動する社長・小澤輝真さん北海道札幌市に、刑事施設からの出所者を積極的に雇用する建設会社、北洋建設がある。難病に侵された身でありながら小澤輝真社長は、車椅子で全国の刑務所に出かけている。
- 写真学科の学生が撮影
刑務所の「いま」を知る東京都内で4月はじめ、「刑務所の『いま』を知る写真展」が開催された。期間中の1週間に訪れたのは1021人。刑務所や拘置所など六つの刑事施設を撮影した44枚を、誰もが興味深げに見つめていた。
- 冤罪死刑疑惑の和歌山カレー事件
『朝日新聞』が20年放置している膨大な誤報和歌山県カレー事件の林眞須美さん(57歳)は今でこそ冤罪を疑う声が多い死刑囚の1人だが、20年前の事件発生当初は凄絶な犯人視報道のせいで「毒婦」とまで呼ばれた。スクープ報道で新聞協会賞を受賞した『朝日新聞』が、実はこの事件に関して誤報を出していたことがわかった。
- 「敵基地攻撃」を前面に出してきた自民党の危険な狙い
日本に空母や巡航ミサイルが必要なのか - "小線源治療学講座打ち切り"の裏で
「説明と同意」放棄した滋賀医大病院 - シリーズ 私たちは黙らない!
立証責任も経済的損失もなぜ被害者が負うのか - 北朝鮮現地取材
なぜ日朝対話が実現しないのか - 連載 憲法を求める人びと 15
中川五郎 - 連載 STOP! 9条改憲 20
メディアの報道と市民運動 - 労基署労災担当、3年間で666人減
- 『検証 産経新聞報道』めぐる本誌部員の「盗用問題」