築地市場からの移転「10・11」
豊洲市場は
本当に「安全」か
噴出している数々の問題を隠したまま「安全宣言」がされ、築地市場(中央区)の豊洲市場(江東区)への移転期日が、10月11日に迫っている。東京都は、18日からは築地市場の一部解体工事を始めるとしている。これは、日本における食の流通・食文化の破壊だ。このまま豊洲市場が開場されるのを黙って見ていていいはずがない。
- 卸売市場が機能不全に陥る可能性も
移転を見直すべきこれだけの理由豊洲への移転については、多くの反対意見や議論が繰り返されてきたが、市場というものが、広く公益のために存在していることの意味が十分に語り尽くされたとはいいがたい。公益性を無視して立てられた計画ならば、あらかじめ失敗が約束されたようなものである。
- 「都民みんなのため」に犠牲を強いる東京都
10月18日から築地解体、
仲卸有志らは営業続ける構え都は10月18日から、築地市場の解体工事を始めようとしている。解体されればもう後戻りはできない。築地を守るため、仲卸業者らは、憲法が保障する営業権をもとに築地でも仕事を続ける構えだ。
- 相当量の汚染残量と破綻した「安全宣言」
豊洲汚染問題はどれほど深刻なのか豊洲市場の汚染の問題はあまりに多く複雑だ。汚染が相当深刻なのにもかかわらず、なぜ「安全宣言」はされたのか。約10年前から豊洲汚染問題に関わってきた一級建築士の水谷和子さんが解説する。
- なぜ築地市場移転問題は混迷してきたか
汚染を軽視した石原都政と初心を売った
小池都知事の欺瞞豊洲の汚染を知りながら、東京ガスの跡地を買収し、移転を進めてきたのは石原都政だ。当初は移転に疑念を示していた小池都知事も態度を変えた。欺瞞に満ちた「安全宣言」が疑問視されながらも、移転は着々と進められている。
- 江戸時代からの現場の知恵の積み重ねが崩壊か
築地市場の流通の“ハブ”茶屋が存続危機築地市場のほぼ中心に、通称「茶屋」と呼ばれる場所がある。正式名称は「買荷保管所」。その名の通り、買出人が市場内のあちこちで買った水産物を預かる場所だ。茶屋番と呼ばれる担当者は、集荷した水産物を適切に管理し、都内近郊に配送する。いわば、市場流通の“ハブ”とも言える重要な役割だ。だが豊洲市場では、茶屋機能は大幅に縮小されるという……。
- 中澤誠・東京中央市場労働組合執行委員長に聞く
生産者の味方「卸」と消費者の味方「仲卸」の
バランスが崩れる八十余年続いてきた築地市場の卸と仲卸の制度は、需要と供給のバランスを保つ完璧な価格形成システムだった。豊洲市場移転でそのバランスが崩れてしまえば、日本の食の流通に何が起こるのか。築地市場で仲卸30年のキャリアを持つ、中澤誠さんに話を聞いた。
- シリーズ私たちは黙らない!
築地文化を守るため都を提訴した
「築地女将さん会」
都知事が「安全宣言」をしても
豊洲市場の汚染事実は消えない1935年に開場した築地市場は、2001年、石原慎太郎都政下で東京ガス工場跡地(豊洲)への移転が決定する。土地汚染問題を解決しないまま、今年10月に移転を強行しようとする東京都に対し、築地で働く女性たちが「移転計画は嘘と偽り」だと声を上げた。
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