「上書き」される
フクシマの記憶

ひとたび原発事故が起きれば50年、100年たっても原状回復はできない。東京電力福島第一原発事故から9年。福島県民の記憶は薄れ、放射線教育は正念場に立つ。また国は「風評被害」を払拭すべく、事故直後から広告代理店最大手の電通に広報事業を委託していたことが情報公開請求で判明。「記憶の上書き」の実態を報告する。

  • 写真ルポ 震災から10年目の福島
    過去を殺すな
    写真・文 豊田直巳

    東日本大震災と東京電力福島第一原発の過酷事故から10年目を迎えている。だが、新型コロナウイルスの感染拡大と自粛を迫る圧力のもと、3月11日の震災追悼行事がほとんど中止されたのをはじめ、震災関連の報道は明らかに減った。それは、マスメディアを通してしかフクシマを見てこなかった人々の視界から、原発事故被害の現実が消えることにつながる。

  • 風化と復興のはざまで
    放射線教育にみるフクシマの現実
    平舘英明
  • ターゲットは子ども、若者、ママ、パパ
    「正しい放射線の知識」の裏で“暗躍”する電通
    野池元基

    2019年3月22日号で、福島県伊達市の「心の除染」事業が市から電通への委託だったこと、そしてその中身を情報公開で明らかにした筆者。今回明らかになったのは……。

  • 中国政府による干渉への恐れから移民申請も急増
    香港向け「国家安全法」採択で「一国二制度」崩壊の懸念 谷垣真理子
  • 「スピード感」で読み解く韓国の新型コロナ対応
    重症者と無症状・軽症者を分離、医療崩壊食い止める 神谷 毅
  • 光州ルポ 知られざる光州事件の裏側 植村 隆
  • 「言論弾圧」に抗った韓国人記者たち
  • 「光州には民主主義があり、文化がある」
  • メディアウオッチ マージャン賭博問題で新聞各紙の論調は?
    癒着批判は当然 報道で信頼回復を 臺 宏士
  • 人気番組「テラスハウス」出演者の死をめぐる議論
    真に責任を負うべきは誰か? 岩本太郎
  • 日本の民間信仰
    祀りをたずねて 第2回 人形道祖神 写真・文/山田しん
  • 葬られた原発報道12
    ジャーナリズムの死 ワセダクロニクル編集長 渡辺 周
  • 続き読み物「この男イヤだ」(26)
    ユーヤ 石坂 啓
  • STOP!9条改憲(61)
    噴き出した安倍政権への不信 高田 健

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