朝鮮戦争70年
私たちはなぜ、1950年を記憶していないのか
日本人が忘却した 特需と後方支援
「戦後の焼け野原から復興し、経済大国になった戦後日本」「戦前の軍国主義国家から、平和国家に生まれ変わった戦後日本」......。戦後日本に関する「定番」の物語には、何か重要なことが抜け落ちていないだろうか。
とりわけ、1950年からの朝鮮戦争が日本に何をもたらしたのか、日本社会はどのような変化を遂げたのか、どのように戦線の後方で兵站を担ったのか。それらを都合良く忘却してしまったのではないか。
特集1ページ目の写真は朝鮮戦争勃発の翌日(1950年6月26日)、活況に沸く東京証券取引所の光景である。隣国で同族同士が血を流し合うなか、戦争がもたらす好景気の兆しに活気づく日本人たちの姿。現在の日本は、70年前のこの光景の延長線上にある。
戦後の日本は、どのような道を歩んできたのか、これから訪れるであろう世界的な経済危機の中でどの道を選ぶのか。再び「どこかで戦争が起こる」ことを期待するのか。70年前のこの光景と向き合いながら、考えたい。
- なぜこの街に朝鮮戦争の「メモリアルクロス」が
私たちの育った街は、朝鮮戦争の兵站基地だった生還困難な戦地に送られる黒人部隊。港に運び込まれる遺体。朝鮮戦争の出撃拠点、かつては日本の侵略戦争の拠点だった福岡県小倉市(現・北九州市)。それぞれ大人になる前にこの街で育った3人が、戦争とともにあったこの街の歴史と向き合い直す。
- 日本企業の社史に、朝鮮特需はどう書かれているか
朝鮮戦争特需に対する「痛みの感覚」の欠如朝鮮戦争の特需は多くの日本企業に躍進の契機を与えた。そのことに言及した企業の社史から、筆者は「痛みの感覚の欠如」を感じ取る。それは、自らの努力だけで戦後復興と経済大国を成し遂げたという「勘違い」と表裏一体だと筆者は指摘する。
- 構図固まった2020東京都知事選
『女帝 小池百合子』が提示する学歴詐称の決定的な証拠 - 追及!政権腐敗 申請後、1カ月以上放置も
持続化給付金、「2週間程度で入金」は嘘だった!? - 「万国津梁会議」が玉城沖縄県知事に提言
沖縄はアジアと日本の「架け橋」の役割を果たせ - 社会的弱者を襲うパンデミック
新型コロナが誘引する「構造的暴力」 - 「大崎事件」第4次再審請求の中身
「殺人ではなく事故死」明らかに
新証拠が示す「死因と死亡時期」 - メディアウオッチ
持続化給付金報道で東京新聞独走
ネット上の中傷への具体的対策を - 葬られた原発報道14(終)
100年前と同じ道をたどって - 続き読み物「この男イヤだ」(28)
レージ - 自由と創造のためのレッスン(95)
フェミニズムとストライキ(3) - 『金曜日』で逢いましょう
赤沼侃史さん
松岡 峻さん - たとえば世界でいま
カナダ/迅速なコロナ支援策が好評
米国/地方紙にピューリッツァー賞