自民党と統一教会

  • 凱風快晴ときどき曇り【特別編】
    安倍晋三暗殺事件の意味
    内田樹

  • 「反共」で支えあった政権政党と宗教団体の闇
    「国会議員に百人以上の秘書を提供、
    選挙運動でも数々の違法行為の『反社』団体」
    被害者救済弁護士らが訴え

    本田雅和

    「母親が統一教会に入信し、自己破産するほどの献金をして家庭が崩壊したことへの恨み」――安倍晋三元首相への銃撃事件で送検された山上徹也容疑者(41歳)が調べに対して述べたとされる動機は、政権政党・自民党と、旧・統一教会=現・世界平和統一家庭連合(略称・家庭連合)との「深い関係」を改めて浮上させた。
    田中富広・家庭連合会長は7月11日、本誌記者(筆者)やフリージャーナリスト、外国通信社記者らを排除して国内大手メディアだけを入れた記者会見で、「教会への恨みから元首相殺害に至るまでには大きな距離がある」と「困惑」を示し、母親の破産については「破綻を知ったうえで献金を要求することはない。破綻の諸事情は把握していない」などと釈明した。
    が、同教会による詐欺的・強制的献金などの被害救済に取り組んできた弁護士らは「会見内容は虚偽だらけ」と反発。弁護士の一人は「背景に共産主義をサタン(悪魔)とする教えをもち、国会議員に安い費用で秘書多数を提供し、違法行為すら請け負ってくれる統一教会は、自民党にとっては利用価値が高かったし、教会側も政界支配の野望を果たすうえで、互いに利用し合う関係だった」と分析している。

  • 事件には政治家やメディアの責任も
    矮小化される安倍晋三氏と統一教会の関係
    鈴木エイト

    安倍晋三元首相と旧統一教会(世界平和統一家庭連合=家庭連合)との関係を追ってきた筆者は、両者の関係を矮小化しようとする動きに危うさを感じている。両者の間にあるさまざまなトピックを重ね合わせ時系列に沿ってピースをはめていくと大きな絵が見えてくるという。最も大きなピースが安倍氏のリモート登壇だったと指摘する。

野党が波を創るには

7月10日投開票の第26回参議院選挙は、改選議席の過半数に当たる63議席を獲得した自民党が大勝した。岸田文雄首相が翌11日、「できる限り、早く発議に至る取り組みを進めていく」と述べるなど、“壊憲”の動きが強まる恐れもある。ただ、最大派閥の領袖だった安倍晋三元首相の急逝や物価高、コロナ第7波など、政権運営には不確定要素がつきまとう。今後の政治がどうなるか政治をどうすべきかを考える。

  • 「選挙のプロ」久米晃氏に聞く
    立憲は明確な「旗」掲げ再構築を 聞き手・まとめ/ 金本 裕司
    自民党の勝利に終わった第26回参院選。焦点だった32の1人区で野党側は4議席にとどまり、敗北の大きな要因になった。自民党の選対本部事務部長を長く務めた久米晃氏は、「野党共闘ができなかった時点で自民党には不安要素のない選挙だった」と振り返る。昨年の衆院選から苦戦が続く立憲民主党など野党側はどう態勢を立て直せばいいのか。参院選の総括と、野党の今後を「選挙のプロ」に聞いた。
  • 有権者が求める野党は「総合デパート型」から「専門店型」政党へ
    政権交代可能な2大政党政治の「夢」は終った 佐藤甲一
    自民圧勝は安倍晋三元首相の不幸が誘引したわけではない。野党は負けるべくして負けた、と筆者は言う。なぜか?。
  • 若い層中心に共感集めた参政党
    存在感薄く発信力に欠けた立憲の泉代表 西谷玲
    今回の参院選について、自民党の一人勝ち、立憲民主党の一人負けだったと筆者は指摘する。その理由は何か?
  • 復帰から50年、沖縄の憂鬱は晴れない
    それでも、県民は基地反対派の現職を選んだ 阿部岳
    最近の全県選挙で初めて新基地容認を明言した自民・新人の古謝玄太氏に、基地反対派の現職・伊波洋一氏が競り勝った。だが、沖縄の民意が生かされる回路は国政によって閉ざされたままではないか、と筆者は指摘する。
  • 神奈川県の警察学校
    「お前は無理」「卒業させない」「絶対に辞めさせる」
    教官のいじめで退職、今でも精神科に通う
    池添徳明
  • きんようアンテナ
    「汚染水」海洋放出、東電が問題発言 牧内昇平
    神道政治連盟議員会合で配布の冊子に差別的表現 松岡宗嗣
    郡山市、制度変更による学校司書の雇用問題浮上 岩本太郎
    福島県議会の立ち退き提訴議決で避難者が抗議声明 鈴木博喜
    長崎市性暴力訴訟、市長が元原告記者に直接謝罪 西村仁美
  • メディアウオッチ
    安倍元首相死去の評伝で見える政治記者たちの距離感 臺 宏士
  • 不謹慎な旅(49)立ち売りの「かしわめし」
    終着駅弁 写真・文/木村 聡
  • コロンビア
    暴力から平和の国に ペトロ氏に重い使命 伊高浩昭
    ルポ はびこる麻薬組織、止まぬ対立や暴力 写真・文/柴田大輔
  • トルコの「外交的勝利」と言えるのか
    スウェーデン・フィンランドがNATO加盟めぐりトルコと覚書 大島美穂
  • 「働く」からいまを見つめる(3)
    「働き方改革」は保健師をなぜ救えなかったか 竹信三恵子
  • 新連載
    松崎菊也 あの人の独り言 イラストレーション/石倉ちょっき

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