3.11から12年
これで本当に良いのか
岸田政権「原発回帰」で迎える3.11
原発は可能の限り低減と言ひしが今は増設を言ふ(前橋市/荻原葉月)
1月29日、『朝日新聞』朝刊の「朝日歌壇」に掲載された歌である。被災者の思いを代弁したかのような作品も目をひいた。
「なぜ原発推進ですか、あたしまだ避難中です」フクシマのひと(埼玉県/大久保知代子)
まもなく3・11から12年を迎える。しかし、今年の3・11はこれまでとはまったく異なる。岸田文雄政権が、東京電力福島第一原発事故から初めて、「原発回帰」「原発推進」へと大きく舵を切ったからだ。それもわたしたちへの十分な説明もないままに。
特集「3・11から12年」の第1回。「除染なき避難指示解除」という苦渋の選択をした村民たちの思い、原発事故を次世代に伝えようとする教育者の取り組み、そして被災者の心情を踏みにじるかのような原発回帰策の説明会の模様を報告する。
- 「除染なき避難指示解除」方式の行方
12年後の「長泥」が示すもの福島県飯舘村で唯一、帰還困難区域だった長泥地区の「立ち入り禁止ゲート」が、今年の大型連休ごろに撤去される。避難指示解除は地区総面積の17%にとどまるが、原発事故以来12年ぶりに自由な往来ができることになる。「除染土の再利用」などの条件を住民側が受け入れ、除染対象地域が広がった。しかし、住民たちの帰還は進むのか。残り83%の地域では「除染なき避難指示解除」方式が適用されるのか。現地を歩き、故郷の再生を願う人たちの思いを伝える。
- 原発回帰説明会に「順序が逆では?」
と批判うずまく岸田文雄政権は、原発の再稼働、運転期間の実質延長、次世代革新炉の開発・建設など原発推進に大きく舵を切るGX(グリーントランスフォーメーション)基本方針を策定した。年末年始にかけてあわただしくパブリックコメントを実施。「民意不在」の批判をかわすためか、年明け早々、全国10カ所で3月1日までに「説明・意見交換会」(以下、意見交換会)を開催すると発表した。その一つ、1月20日、さいたま市で開催された意見交換会では唐突な開催に対して、参加者から「順序が逆では」「方針を撤回して」と批判の声があがり、大荒れとなった。その模様とそこに横たわる問題を報告する。
- 被災者として、教育者として原発事故の
教訓を演劇でつなぐ原発事故の風化は福島県でも進んでいる。若い世代に事故の悲惨さを伝えたい。自らも被災し、その後の人生を台無しにされた元高校教師が再び高校生と向き合う。その思いに耳を傾けた。
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『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』
『ジェラール・フィリップ最後の冬』
【映画】『ペーパーシティ 東京大空襲の記憶』
【音楽】『ライヴ・アット・ザ・ボン・ソワール』
【映画】『ただいま、つなかん』
【TVドキュメンタリー】