奨学金問題を考えるDVD
2016年07月08日|カテゴリー:市民運動紹介
以前なら「日本育英会」といえば、苦労しながら勉強を続けている学生を、奨学金で支援する制度を思い浮かべたでしょう。しかし現在は、「日本学生支援機構」と改名し、ブラック・ローンまがいのやり方で卒業後の学生たちを締めあげている現実は、あまり知られていません。
たとえばA君の場合、借りた奨学金の元本は約123万円でした。ところが卒業後、返済が遅れて延滞金が約61万円加わり、さらに督促料の8980円も加算されて、合計約185万円に跳ね上がりました。やっと仕事を見つけ月7000円を5カ月返済し続けたところ延滞金と利子に充当され、元本は1円も減っていませんでした。
これでは、元本がいつ返済できるのかわかりません。病気や失職に見舞われたら、生活の展望もなくなります。学費の高額化により、アルバイト抜きの学生生活は困難となっているなか、卒業後は就職先がなかったり、非正規で低賃金を強いられた場合、奨学金の返済が迫ってきたらどうなるでしょうか。まさに、貧困の連鎖です。
このDVD『学生たちはいま、声をあげる 今こそ給付型奨学金の実現を』は、返済に苦しむ人たちの相談・救済に取り組んでいる「奨学金問題対策全国会議」の署名活動や全国総会を紹介しながら、「日本学生支援機構」の実態を告発しています。ぜひ、ご覧ください。DVD35分、1000円。申し込みはTEL・06・6786・6485 マブイ・シネコープまで。