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与那国『はての島のまつりごと』自主上映を

 台湾や尖閣に近く日本でもっとも西に位置する国境の島、与那国。周囲約28km、昨年まで1500人ほどが暮らしていたこの島は、畜産をはじめ稲作やサトウキビ、特産「長命草」の生産など古くから農業が盛んでした。漁業ではカジキ漁が広く知られ、海底遺跡やハンマーヘッドシャークなどを目的に多くの観光客も来訪。独特な自然環境は独自の文化体系を形成し、世界最大級のヨナグニサン(蛾)ほか、希少動植物の宝庫として高い評価を受けています。

 この与那国に今年3月28日、陸上自衛隊沿岸監視隊(160人規模)が配置されました。映画『はての島のまつりごと』(土井鮎太監督、2014年初公開)は、2011年の自衛隊配備住民説明会から始まり、基地問題に翻弄される島の様子を3年間にわたり見つめ続けた長編ドキュメンタリーです。

 本作品は、時に激しく、時にゆるやかに流れる島の時間を淡々と紡いでいきます。人口減少に伴い疲弊した経済を「活性化」すると訴えた賛成派。先の大戦を教訓とし、危険に晒され自治さえも脅かされると訴えた反対派。この問題で引き裂かれた共同体の苦悩と葛藤を、島人の日常や季節の移ろい、祭祀に折り込み記録しています。

 本作品製作委員会は全国での自主上映会を随時受け付けています。来場者30人以下で基本料金3万円から。作品の概要や申込み方法など詳細は、URL・http://www.hatenoshima.com/about-1-1 でご確認ください。よろしくお願いします。