ジェンダー情報
2017年04月14日|カテゴリー:ジェンダー情報
【NGO】「おじさんだらけの議会はいらない!」女性の参政権行使記念日イベント 4月10日
女性参政権が行使された1946年4月10日を記念し、正午から参議院議員会館内で「政治分野における男女共同参画推進法案」成立をめざす集会、15時から国会議事堂前で「女性を議会へ」アクション、19時から港区で「世界がパリテ 男女均等になったなら」が開催された。
「4.10女性参政権アクション」は70周年の昨年に続き今年が2回目。国会議事堂前では呼びかけ人の三浦まり・上智大学教授が「71年前に39人の女性国会議員が誕生した。現在、国会に女性議員は44人。71年で5人しか増えていない。私たちの力で女性議員倍増を実現していきたい」と述べた。大学4年の溝井萌子さんは「雇用も賃金も男女には大きな格差がある。国会に女性議員は1割しかおらず、国際ランキングでは164位。それでも私たちはこの国で生きていく。投票権を手に入れるまでには長い闘いの歴史があった。多くの女性が自らの手で、自らの自由のために、権利のために、尊厳のために、何より自分たちの娘のために、未来のために闘ってきた。そして今がある。私はそのバトンを受け継いで、次の世代によりよい社会を手渡したい」とスピーチ。大学生らによる「おじさんだけの議会はいらない」「女性議員がもっと必要」「おじさんだけで法律つくるな」「共謀罪より刑法改正」「家父長制は絶対反対」「女性をなめんな」などのコールに、集まった人たちが声をあわせた。
港区のイベントでは、野田聖子・山尾しおり・池内さおり各議員が「GIRLSへ」向け発言。「議員は男性の仕事じゃない。さまざまな個性が集まって国民を代弁する仕事。残念ながら女性が抱える多くの問題が法律として解決していない。男の人に解決してもらう、のではなく女性議員の数を増やすという意識をもって多くの女性の背中を押してほしい」(野田氏)、「落選中の2年で、国会に届けないといけない女性の声が日本中にあることを知った。『保育園落ちた日本死ね』を教えてくれたのも、19歳のインターン。国会で与党のすごいヤジで議論の扉が閉じられたが、それを開けたのも女性たちの声。政治が女性たちの声を無視できなくなった。市民の求めている政治をするためには女性の力が必要」(山尾氏)、「女は黙って従え、という風土に育ち、女らしさの押しつけに抗って生きてきた。多くの人たちに、社会が求める男らしさ女らしさに抗ってほしい。男性議員には、性の問題や女性の権利の問題を女性だけにやらせないでほしい、あなたがたの闘いでもあると言いたい。女の子たちへ。誰に対してもあなたの意見を言って、決してあきらめないで。政治を変えるために一緒に頑張ろう」(池内氏)とそれぞれ話した。
宮本有紀(編集部)
【写真説明】国会議事堂前での「女性を議会へ」アクションで「『政治分野における男女共同参画推進法案』を今国会で成立させ、女性議員倍増を、最終的に男女同数国会を実現させよう」と話す三浦まり氏。現在、衆議院の女性議員の割合は9.3%で、193カ国中164位(2017年3月列国議会同盟調べ)。