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読者会から

京都読者の会

6月9日(火)18時~、一念寺(市営地下鉄「五条駅」花屋町通西進、親鸞聖人像左折、東中筋通南進左側)。問合せ(075・312・2587田中)

今年3月に植村隆発行人が参加した川越・ふじみ野読者会からの報告を掲載します。

川越・ふじみ野読者会

 3月の読者会は「ヒラ社長」こと植村隆発行人と、読者会担当の原田成人さんに参加していただき開催しました。まず最初に植村さんから、『週刊金曜日』とのかかわりをうかがいました。「新聞記者時代に日本軍『慰安婦』の証言をスクープし、その記事が『捏造』とのバッシングをうけ、今も裁判を闘っている。現在は韓国カトリック大学で教えている。『金曜日』の経営がきびしく、社内では一時は解散か、というところまで議論したときいた。今のメディアの状況で『金曜日』の存在は大きいと考え、言論人としての人生をかけるつもりで発行人を引き受けた」。
 つづいて参加者から、簡単に自己紹介をしてもらいながら、誌面についての意見、要望などを述べてもらいました。たびたび読者会でも話題になる「読者の高齢化が止まらない、若い人に読んでもらえるためにはどうしたらよいか。いわゆる左翼の同人誌みたいになっていないか」という意見が出されました。
 植村さんからは「誌面には若い人に登場してもらおうとしている。すでに誌面でジャーナリストを目指す日本と韓国の学生の交流紹介や『金曜ジャーナリズム塾』として取り組んでいる。買わなくても本誌を読んでほしいと思う。高校生にも登場してもらいたい」「不正腐敗に抗する弱い立場の人々の声を届けたい。またもっと世界が見えるようにと、TVドキュメンタリーを紹介するコラムも始めた」。
 また「今の安倍政権を変えるしかないことはわかっている、でもそれに変わる野党がだらしない」という意見には、「政治家を変えるのは私たち自身、自分たちがどうするのかが大切ではないか。ちなみに韓国の憲法第1条にはすべての権力は国民から発すると書いてあります」。これには参加者から「日本人も明治から戦後まで闘ってきた歴史はあるのに、ほとんど忘れ去られてしまっている、知られざる民衆の歴史を誌面で紹介してもらえないだろうか」という意見が出ました。
 天皇制について反対の立場を維持してほしいという意見には、「私自身共和制のほうがいいと思うし、日本にも天皇制をなくすチャンスはあった。ただ天皇制を認める立場の論者でも、フェイクでなければいい、多事争論でいきたいと思う」。
 ほかにも参加者からは、「映画『パラサイト』が表紙に載った号を、娘が手に取ってくれた」「子どもの通う『自由の森学園』がユニークな学校なので、本誌でぜひ取材してほしい」など、時間ぎりぎりまでたくさんの意見が出されました。植村さんには一つひとつ丁寧にお答えいただき、とても頼もしく感じました。
 当読者会は、2010年の11月にスタートし、今年で10年目になります。この4月と5月は、新型コロナウイルスの影響で、使用している会場が使えないため休止を余儀なくされています。なかなか先の見えない状況ではありますが、「マスクをしても、ものを言おう」と思います。