1125号
2017年02月24日
▼昨年10月の新潟県知事選や東京10区衆院補選で「連合が野党共闘や脱原発の足を引っ張っている」との声を多く耳にし、私自身にも同じ思いがあった。そのときに、「市民連合」などで野党共闘に尽力する上智大学教授の中野晃一さんによる「連合ってなに?」URL・http://sealdspost.com/archives/5046を読んだ。「連合全体を『悪』と決めつけてしまっては、かえって安倍政権とそれにべったりと癒着した日本経団連の高笑いを誘うだけ」との言葉に反省し、共感したのが今回の特集の始まりだ。
多忙な中、神津里季生連合会長が中野氏との対談に応じたのも、『文藝春秋』に典型的な"分断工作"(横田一さんの記事参照)による「誤解」を解かなければとの思いが強かったから、と信じたい。
むろん、連合への不満は政治運動にも労働運動にも山ほどあり、今回、外からは勿論、内側からの"叱咤激励"にも留意した。「連合が変われば日本が変わる」(小林蓮実さん)ことを願って。(山村清二)
▼「陸自システムにサイバー攻撃、情報流出か 国家関与も 被害の全容不明」――昨年11月28日、「産経ニュース」はこんな記事をネット配信した。冒頭を引用する。
〈防衛省と自衛隊の情報基盤で、駐屯地や基地を相互に結ぶ高速・大容量の通信ネットワークがサイバー攻撃を受け、陸上自衛隊のシステムに侵入されていた〉〈システムの不備を突く高度な手法と確認〉〈同省は深刻な事態と判断〉......防衛省はこの事態を昨年〈9月ごろに確知〉していたという。
信憑性や発信者の思惑はともかく、現在の戦争(いわゆるサイバー戦争)を匂わせる話題として注意深く読んだ。そして連想したのは古来、情報をめぐる攻防についてだった。攻撃の種類として奪取、消去、隠蔽などは序の口だろう。それより深刻なのは、こちらが注意を怠る間に誰かが内容を"書き換えてしまう"ことだろう。手元の情報は本当に精確か。常に中身を問う必要がある。(内原英聡)
▼あとひと月で桜の季節。歳を重ねるごとに、時の移ろいを四季の匂いや旬の食べ物に見いだす。対人間関係「変化なし」が加齢の証拠ではいかんのである。
ライブを二つ紹介させてください。松元ヒロ「ひとり立ち」。恒例、新宿紀伊國屋ホールでのソロライブです。3月30日(木)~4月2日(日)、4日間公演。開演は初日19時、あとの3日間が15時です。お間違えないように。全席指定、3400円。チケットぴあほかで発売中。問合せはサンライズプロモーション東京(0570・00・3337)。ヒロさんからのメッセージです。「前回は島袋文子おばあや、沖縄戦の物語や永六輔さんとのエピソードを語り、好評でした。さて今回は......観てのお楽しみ!」
松崎菊也・石倉チョッキ「トークライブ7!」は永田町の星陵会館ホールです。4月16日(日)14時開演。全席指定で3500円。問合せはスタッフ21(048・299・6321)。(土井伸一郎)
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