週刊金曜日 編集後記

1366号

▼新型コロナ陽性の判定を受けていました。発端は、1月23日午前中に37・9度の熱が出たこと。東京都の公式サイトを見て近くの「発熱外来」に電話したけれど、日曜日のためか、ずっと話し中。ようやくつながったら、「本日の予約枠はすべて埋まりました」。
 月曜日に別の発熱外来で抗体検査とPCR検査を予約。約束の時間に訪れたにもかかわらず、寒風の中、1時間近く待たされました。抗体検査は待っているうちに結果が出て陽性。翌日、結果が出たPCR検査も陽性でした。
 咳はわりと続いたものの、熱はすぐに下がり、味覚障害もなし。血中酸素濃度を測るパルスオキシメーターは自治体の医師会から数日で届きました。自宅療養中、同居家族に感染させないかどうかが一番の気がかりでしたが、なんとか大丈夫だったようです。
 医師から1日おきに電話で連絡があり、咳止めの薬は薬局が自宅まで配達してくれました。
 感染経路は心当たりがなく、いつ誰が感染してもおかしくないことを痛感しました。(伊田浩之)

▼この間、友人3人が次々とコロナに感染した。うち2人は別々だが幼稚園勤務のため、子どもからの感染の可能性が高い。もう1人は基礎疾患があったため重症化したが、幸運なことに入院することができ、ひと安心した。感染者数は減ってきているが、17日の死亡者数は271人で最多となった。
 岸田文雄首相が同日、3月からコロナの水際対策を緩和することを表明し、「第6波の出口へ歩み始める」などと会見で述べたという。しかし国内ではPCR検査の診療報酬の引き下げが行なわれ、検査は不要なのかと受け取られかねないことが起きている。岸田政権の対策の中身は理解できない。
 つい最近、家族がケガをして緊急入院、高熱が出ていたのでPCR検査をした。結果は陰性だったが、それがわかるまで丸2日もかかり、落ち着かない時間を過ごした。これも岸田政権のコロナ対策の影響なのか? むしろ診療報酬を引き上げ、検査を拡充し、いつでも検査を受けられるようにしたほうが、経済にもいいと思うが。
(吉田亮子)

▼取材でお世話になった小泉晴子さんから「いろんな活動からだんだんと手を引く年となりまして、まとめたものを作りました」として『後見人が走る』という著作が送られてきました。編集・発行は、小泉さんが理事長を務めていた「NPO法人成年後見推進ネットこれから」となっていました。
 初めてお会いしたのは、小泉さん主宰の認知症高齢者家族の会で15年以上前になります。著作はA4判、本文44ページで、会報「これから」への連載を冊子としてまとめたそうです。小泉さんがNPO法人「これから」を立ち上げ、社会福祉士として専門職後見人となって活動を始め、要介護者本人のために考え悩んだりしながら走り続けた様子を綴ったものです。
「後見人となって最初に行なうこと」「後見にかかるお金の話」「後見人にはできないこと」「第三者後見人のメリット、デメリット」など、実用的な内容が盛りだくさん。成年後見制度の使いにくさなどについてもズバリと指摘、まさに小泉さんの介護人生の集大成といえる著作です。(秋山晴康)

▼以前本欄にも書いた2匹の飼い猫のうち1匹が昨年末に急に食欲がなくなり、病院で診察を受けた結果、腎不全との診断。高齢化で発症することは多いらしいが、まだ、3歳なのに......。
 それから1カ月くらいは毎日、そのあとは週4日、点滴(輸液療法)を継続。点滴は注射器を用いる。医師でもないのに自分で嫌がる猫を押さえつつ、なだめつつ、数分をかけて打つから、かわいそうだし緊張する日々が続いた。
 今回、医師の話で、猫にとって腎不全は最もかかりやすい病気の一つと知った。さらに、猫にも人間と同様に腎臓が二つあることを聞き、すでに腎臓を一つとっている私としては、少し親近感がわいたのも事実......いやいや。同じ苦労を味わわせてはならない。
 幸い数値も改善し、現在は、健康補助食で経過観察中。ただ改善すると、食欲は逆に以前より増しつつあり、もう1匹の餌を横取りするほど。肥満体型(これも飼い主そっくり!)だけに、いまは「お互いダイエットしようね」と言い聞かせている。(山村清二)