週刊金曜日 編集後記

1477号

▼鹿児島県警の事件は、さまざまな問題をメディアにも突きつける。不正を報じるメディアの口封じのため、家宅捜索をかけるなど、本来あってはならないこと。本誌でも、強制捜査の危険性を感じる案件はあった。しかしなぜ、今回、それが起きたのか。?警察の暴走?を許す土壌が作られていたということだろうか。

 内部告発を、鹿児島から遠く離れた北海道のフリーランスのジャーナリストである小笠原淳さんに託したことも象徴的だ。地元のメディアではなく、××砲を派手に放ってきた某週刊誌でもなく、(弊誌でもなく)彼を選んだこと。

 小笠原さんには「警察さえもましに見える? 最高裁判所、鉄壁の不祥事隠蔽」(18年2月9日号)を本誌で執筆いただいた──。心底恐ろしい社会だ。(小林和子)

▼西武池袋線清瀬駅の発車メロディが中森明菜の「DESIRE─情熱─」などに変わったとか。しかしプラットホームで「まっさかさまに堕ちてdesire」なんて歌ってる曲でもいいのかと、余計なことを考えてしまうわけですが(汗)。

 思い出すのは30年前、当時私が勤務していた広告専門誌の、40代半ばだったベテラン編集長が校正作業中「ゲラッ、ゲラッ、ゲラッ、ゲラッ」と節つきで口ずさむのを絶対聞かない振りをしながら作業に集中しようとしたものの誤植を見逃したという、これもまったく余計な思い出話にてすみません。今号ではすぐ横に編集部員募集のお知らせを載せていますが、現在の本誌編集部に特にそういう人はおりませんし、どうかご安心を。応募をお待ちしておりますので、何卒宜しくお願い申し上げます。(岩本太郎)

▼2月9日(1459)号の本欄で「役職定年」を迎えた旨報告したところ、退職すると思われた読者の方から電話や手紙を頂戴しました。ありがとうございます。

 業務部長は退きましたが、業務部員として、もうしばらく在職しますので、引き続きよろしくお願いします。

さて定期購読ですが、実は2月16日号で1万部を割り込み、6月14日号現在、9819部の保有部数となっています。一方、書店販売は取次会社からの部数減の要請に抗いながらも、配本部数は徐々に減っており、併せて実売率も下がる悪循環に陥っています。こうした「勝ち目のない戦い」に心は折れそうになりますが、4月に入社した新人がなかなかユニークで、彼との日々のやりとりから刺激をもらっています。態勢を立て直してこれまでにない販促活動ができるかもしれません。(町田明穂)