1479号
2024年07月05日
▼沖縄県内で昨年12月、16歳未満の少女を誘拐して性的暴行をしたとして、不同意性交とわいせつ目的誘拐の罪で、米軍嘉手納基地(嘉手納町など)所属の米空軍第18航空団兵長(25歳)が起訴された。日本外務省は同兵長の起訴を3月に把握し、米側に抗議していたが、約3カ月間、沖縄県に伝えていなかった。また、在沖米軍所属の20代の海兵隊員が5月、県内で女性に性的暴行をし、けがを負わせたとして不同意性交致傷の容疑で県警に逮捕されていたことが6月27日、新たにわかったという。
憤りが止まらない。沖縄音楽も沖縄文学(本誌6月14日号で特集)も、米軍統治や基地被害などの影響を受けてきた。誤読する読者はいないと思うが、「文化が発展して良かった」とする考えはない。沖縄の内在論理を理解するために、文化面からのアプローチも大切だと考えて特集を組んだ。基地被害解決のために取り組むべきは私たち一人ひとりだ。(伊田浩之)
▼実は、沖縄にはまだ行ったことがない。今週号の沖縄音楽特集で「歌ガイド40選」の頁を担当した。まだまだ聴いてみたい名曲がこんなにもある、ということは、かなりシアワセなことではないだろうか。実は7月2日に65歳になり、定年を迎える。老後(?)の楽しみとして、これをきっかけにもっと沖縄を知りたくなった。沖縄という場に、これだけ文化的な深みがあるということは、世界的にみてもかなり奇跡的なことではないかと、名曲の数々を聴きながら思う。
沖縄慰霊の日の6月23日、現在沖縄に帰省中のイラストレーター・伊波二郎さんから冷凍の沖縄そばが自宅に届いた。東京では味わえない独特のおいしさを堪能。あらためて沖縄に出掛け、現地の食べ物を食べ、空や海を見て音楽を体感したくなった。
読者及びご縁のありました皆さま、長い間、ありがとうございました。(本田政昭)
▼「大切な記事が多いとは思うが、全部読むと疲れる。もう少し肩のこらないページを」という読者からの要望に応える企画を、正副編集長で話し合いました。「役に立って楽しめる、というものがいいよね」「暮らしに関係する企画がいいのでは」「『買ってはいけない』という看板企画がある本誌ならではの食の提案は?」などと案が出て行き着いたのが、今週号掲載の新連載「季節の薬膳」です。
「薬膳」というと堅苦しく感じるかもしれませんが、自然の摂理に逆らわず、旬のものを使ってつくりましょう、ということが基本なので難しくはありません。月1回程度のペース(7月は左のカラーページの都合上2回)で掲載していきます。
筆者の新倉久美子さんによる解説動画も「週刊金曜日ちゃんねる」にアップしていますので、あわせてご覧くださると嬉しいです。9月分からは手順動画も入れたいと考えています。(宮本有紀)
▼テレビを見ていたら「令和世代」という人が出てきて、まだ6年なのに? いやいや、あなたは「平成」生まれでは? と、もともと元号使用には抵抗感があるしで、もやもやした。「平成」がほぼ30年で、「昭和」「平成」「令和」と並べると、今の視聴者やゲストを区切りやすいということも、そういう風に使われる原因なのだろうと思う。
30年というのは、人間の寿命とのバランスからも、区切りに丁度いい感じはするので、いっそ30年ごとに年代の呼び方を変えてはどうだろう?せっかくだから、投票で決めるようにするとか。
同じ時期、同じ国で過ごしていたことで共有、共感できることも確かにあるが、世代で区切られるのはあまり、好きではない。
本誌への共感度も世代によって違いがあり、読者の年代も偏りがある。けれど、年代を超えて理念を共有できる雑誌でありたいものだと思っている。(志水邦江)