1499号
2024年11月29日
▼「初心者にもわかりやすく、そして俳人にも面白がられる深い内容を」と筆者にお願いしました。虚子や俳句の魅力は読者のみなさまに伝わったでしょうか。「客観写生」「花鳥諷詠」に留まらない多様な句を虚子が残したのは、読んでいただいたとおりです。
さて、俳句をはじめたい方、上達したい方には、「結社」に入ることをお勧めします。結社に入らない若い俳人が増える傾向にありますが、尊敬できる師や句友との句会をはじめとする交流から学ぶことはたくさんあります。やはり俳句は「座の文芸」なのです。
ほとんどの結社は入会金をとりません。結社誌(多くは月刊)の購入をもって入会したことになり、結社の句会への参加や、結社誌への投句などが可能になります。
好きな俳人の結社を探すのも大切です。参加しやすい句会が近くにあるといいですね。有名結社の多くは、インターネットに公式サイトを開設しています。見本誌を無料で送ってくれる結社も多いですよ。良い結社に巡り逢えると人生が豊かになります。(伊田浩之)
▼「#さいとう元知事がんばれ」のSNS戦略が功を奏した兵庫県知事選を巡り、新たな騒動が勃発。同県のPR会社(折田楓代表)が、齋藤元彦氏に選挙活動中の広報活動全般を依頼され、「仕事として手掛けた」と投稿サイトに投稿した。齋藤氏は、「法に抵触する事実はない」「SNS戦略の企画立案は依頼していない」などと弁明したが、有償で依頼したとなれば、公職選挙法に抵触する。また、無償であったとしても、県関連の職務も務める折田氏(PR会社)とは、利益相反の可能性が出てくる。
園児に「安倍首相がんばれ!」を言わせたことでお馴染みの「森友学園」問題では、学園と懇意にしていたとされる安倍晋三氏は国有地売却を巡る不正が明らかになると、「知らぬ・存ぜぬ」を貫きとおしたが、今回も似た構図であろうか。どちらかが見えすいた嘘をついているのだろう。(尹史承)
▼兵庫県知事選、どんな結果になったにせよ、選挙民の選択の結果であり、部外者があれこれ言うのってどうなのかなあ(今回に限りませんが)。でもひとつ、気になってしょうがないことがあります。
それは、SNSを見て投票先を決めた人が多かったことについて、テレビや新聞が「SNSで候補者を選ぶのはいかがなものか」的なニュアンスの論調を繰り広げていることです。投票先を決める材料に新聞、テレビ、雑誌、SNSなどがあり、どれを参考にするかは有権者の自由です。なのにSNSを見て投票先を決めたと言うと、「情報リテラシーを持て」と言う。新聞やテレビに対してはそんなこと言わないのに......ねえ。
この知事選におけるSNSが大騒動になっています。だからといって、いつまでも新聞&テレビ至上主義は通用しないと思うのです。都知事選でも、新聞やテレビがまったく取り上げなかった安野貴博氏が5位に入りました。新聞やテレビの方法論は、このままでいいのでしょうか。(渡辺妙子)